国保減免制度が拡充されるも徴収強化
5割、2割軽減拡充される
国保料は世帯割と人数割、所得割によって決まります。今年度、国が定める減免制度(法定減免)が変わりました。法定減免は所得割に適用され、7割、5割、3割減免があります。大阪市の例を示した下表にあるように、5割減免の範囲が大きく拡充され、今まで大阪市独自に設けていた3割減免の範囲であった人の多くが5割減免へと移行することになりました。国保料滞納が大きな問題となり、全国で国保料軽減を求める運動と合わさり、関中協も加わる国保を良くする会の運動が減免制度拡充を後押ししたと言えます。
減免制度拡充に逆行する出来ごとも
しかし、この法定減免制度拡充が実現したものの自治体ごとで、国保制度への対応が異なっていて問題となっています。大阪市は市独自の減免制度3割減免を維持しましたが、八尾市は3割減免制度をなくしました。このことで5割減免へ移行できなかった人へ負担が増えます。6月19日、八尾市の国保を良くする会に加わる団体、個人100人以上が八尾市役所へ抗議して3割減免を維持するよう請願行動を行いました。
東大阪市では、法定減免制度の拡充に逆行する行政の対応が問題となっています。今まで、大阪市で市が国保料滞納世帯へ預金の差し押さえをしてきていることが大問題となってきました。他方、東大阪市では滞納しているからと言って差し押さえがありませんでした。ところが、今年度から国保料金の分納を認めようとしないことも起こっています。
国保料軽減の取り組みを進めましょう
国は今、自治体ごとに設けられている国保を広域一本化にまとめようと進めています。大阪で言えば大阪府国保にすべて統一されることとなります。大阪府で一本化の国保となると、今まで各自治体が国保会計へ補填していたものが難しくなり、国保料が高くなるのは間違いありません。高い国保料を料金の軽減を求め、払いやすく使いやすい国保へと運動を進めていきましょう。
(2014/7)