確定申告(平成26年分)抽出調査
消費税納税額 4割増、売上・利益は改善傾向
売上「減」が大幅に減少
今年の確定申告(平成26年分)は昨年(平成25年分)と比較して、売上が1割超増えた事業所は全体の33.0%でした。また、変わらない(増減1割以下)事業所 は44.1%、1割以上減少した事業所は22.2%でした。
昨年の確定申告では「増」が34.7%、「変わらない」が14.3%、「減少」が49.7%でしたので、「増」はほぼ変わらず、「減」が27%減った分「変わらない」が 同程度増えています。昨年は「増」「減」ともに増えるなど「二極化」傾向がみられましたが、今年は「減」から「変わらない」に移行する事業所がふえるなど 改善傾向がみられました。
業種別では改善傾向が最も強かったのは製造業で、「増」の事業所は44.4%、「変わらない」37.0%、「減」は18.5%でした。逆に販売、飲食関係は悪化し、 「増」はゼロ、「変わらない」は70.1%、「減」は29.9%で、消費税増税の影響を強く受けたと考えられます。
利益はやや「二極化」
利益・所得(専従者控除前)でみると、1割超増加した事業所の割合は41.8%、変わらない(増減1割以下)は27.1%、1割超減少した事業所は31.1%でした。
昨年は「増」が22.4 %、「変わらない」が14.4%、「減少」が63%でしたので、一定改善傾向が見られます。また、売上と比較すると「増」「減」ともに売上よ り割合が増えており、「二極化」傾向は残っているようです。
業種別では、製造業が最も改善しており、「増」が46.2 %、「変わらない」が33.3 %、「減」が20.5%でした。販売は売上と同様に悪く、「増」は19.0%、「変 わらない」は25.5%、「減」は55.5%でした。
消費税納税額2倍以上も
消費税の増税により納税額が大幅に増加しました。納税額が増えた事業所は全体の88.6%にのぼりました。増加額は前年比で平均で138%増でした。2倍以上に なった事業所は7.7%、5割上増加した事業所は22.2%、3割以上増加が37.0%でした。
(2015年4月)