国保料、介護保険料の滞納で進む差し押さえ
ここ数年、国保料・介護保険料の滞納が続く と、大阪市は本人の銀行預金、不動産、生命保険、 学資保険、給与、年金への差し押さえを続けて います(下表参照)。
Aさんは修正申告により国保料が連動して引きあ がり滞納が生じました。毎月、滞納分を払い続けて いたところ、区役所から突然期日までに全額納付し なければ差し押さえを予告する封書が届きました。 期日までといっても一週間ほどしかなくたいへん困 りました。本人は、現場仕事で市内にいないことが 多く、市の担当者と話し合いをすることが難しい状 況でした。何とか時間を作り、区役所の窓口で話し 合い、2回分割で滞納額を納付することで解決しまし た。
Bさんは介護保険料の滞納がありました。昨年、 区役所で話し合い、毎月分割して納付する準備をし ました。しかし、その直後、自転車から転倒、大怪 我をして3 ヶ月ほど入院しているときに督促状が自 宅に届きました。退院後も体調がすぐれず生活に困っ ているところへ、大阪市から滞納額を一ヶ月以内に 全納しなければ財産を差し押さえる旨を予告する文 書が届きました。B さんは知り合いからお金を借り て滞納額を払いました。
これまで差し押さえ予告を受けた人たちの経験か ら滞納について、督促状が送付されてきても放って おいたままにしておいたという傾向が時々あります。 また、分割して払う場合に窓口との話し合いがない 場合も見受けられます。差し押さえは区役所から対 象者の対応を本局へ移す場合もあります。やはり、 区役所の窓口との話し合い、相談が必要です。窓口 で担当者の対応に問題があると感じた場合は関中協 事務局へ相談ください。
これまで関中協も加入する「生野区社会保障推進 協議会」や「大阪市の国保をよくする会」は、滞納 者に対し差し押さえを止めるよう市役所交渉、区役 所交渉を積み重ねてきました。大阪市の国保会計は 昨年度110億円も黒字なのに引き下げようとしませ ん。介護保険料は4年間で1.4倍にも引き上げられて います。そもそも、滞納の原因は高すぎる国保料、 介護保険料にあります。運動を積み重ねで差し押さ えを止めさせ、国保、介護保険制度の改善を図って いきましょう。